『言葉に厳しく』
前回は、「日記を書こう」という話をしたね。もう、始めている人もいるかもしれない。
日記をつけている人って、ありのままに自分のことを書いていくから、自分をだまさない。だまさない、正直な言葉を書きつづけると、どうなるだろう。
まずは、正確な言葉づかいができるようになる。
「今この気持ちをのこしておくには、どんな言葉が一番ふさわしいのだろう」とあれこれと考えるからだ。辞書を使うこともあるだろう。そうやって、使える言葉が広がっていく。
次に、魅力的な人になれる。
「今、頭の中にあることをできるだけ、そのままの形で伝えたい」という気持ちは、その人の話し方や言葉の選びかたに表れるんだ。それが、その人全体の魅力になっていく。
君くらいの学年になると、友達とうまくいかないことがあったり、この世界に誰も自分の気持ちを分かってくれない、と思うような時があるかもしれない。初めて、親に言えないようなことも出てくるだろうね。
そんな時こそ、日記を開いてみよう。その時書いた言葉が、そのまま君の魅力になる。
日記以外にも、言葉の力をつける方法はある。
第一に、いい言葉づかいに触れること。「この人の話し方はステキだな」という人に出会ったら、その人の話し方を見る。どこにこだわっているのかを考えるんだ。
第二に、分からない言葉に出会ったら、自分で意味をおしはかってみたり、辞書を使って調べてみること。みんなは花まるの授業で言葉ノートをつくっているよね。そこにどんどん、興味を持った言葉を入れ込んでいこう。ボクもいまだにやっている。君だけの、オリジナル参考書ができていくよ。
言葉に厳しい人は、言葉の力がつく。
言葉の力がある人は、社会で引きたてられる。切磋琢磨していこう。