『中学受験は十人十色』 2016年4月
以前、「朝日お母さん新聞」のコーナーで受験相談を担当したことがある。その中で小学校1年生のママから、次のような相談があった。
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Q:本格的な習い事と中学受験の両立はできないのですか?
まだ先のことではありますが中学受験を考えています。趣味程度ではなく、本格的にその習い事に打ち込んでいる場合、塾通いが忙しくなる中、高学年からはどのように対処すればよいのでしょう。塾によっては、習い事をやめなさいと言われるようです。体力的にも両立は難しいと思います。習い事を続けさせる場合、中学受験はあきらめて高校入試まで待ったほうがよいのでしょうか。
(小学1年のママ/東京都)
A:我が子のペースに寄り添う塾選びを
中学生の部活を考えてみてください。子どもたちは3年生の夏まで試合に出場。連日の練習で受験勉強どころではありません。しかし、部活を卒業してから猛スパートをかけて、難関校の合格を勝ち取る生徒も少なくありません。中学受験の“勝負どころ”も6年生の夏からです。「これまでの分までがんばるぞ。」と、むしろ一つのことをやり切った気持ちが次の目標への強いモチベーションとなって、見事に第一志望に合格した事例はたくさんあります。受験勉強はただ「時間や量」をこなせばよいというものではありません。それによる弊害もあります。特に追い込み時にカギを握るのは、「集中と質」です。これらは、むしろスポーツや習い事で身につく場合もあります。受験で大切な諦めない気持ちや自立心などの心の成長も促してくれます。
子どもたちそれぞれに個性があるように、中学受験も一人ひとり違います。しかし、大手の集団塾の場合は、イレギュラーな案件を受け入れられない内部的な事情があるため、そのような対応になることもあります。世の中に溢れる情報の多くは、売る側の情報ですし、一般論に過ぎません。大切なのは情報に左右されない、ぶれないご家庭の方針と覚悟です。
習い事との両立を理解したうえで、我が子に寄り添い、ペースを見極めながら、目標の到達まで伴走してくれる塾、そうした受験生を送り出した実績のある塾を探してみてください。多少遠くても通う価値はあります。お子さんはまだ低学年。塾選びに時間をかけましょう。高校入試のない中高一貫校に進学することで、中学生になってから、思う存分習い事に打ち込むという選択肢もあるのですから。
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相談者の具体的な状況がわからないので、一般的な回答しかできなかったが、どんな場合でも受験させたい理由が明確にあるなら簡単に断念する必要はない。もちろんトップを目指すなら、ある時期から受験一本に絞って集中的に学習しなければならない。シグマ特訓では、60名の子どもたちが日曜日にお茶の水校に集まり、しのぎを削っている。しかしあくまでも受験は十人十色。それぞれの幸せな受験のやり方がある。
スクールFCは、集団塾であっても、親子に寄り添い、それぞれの受験を応援していく塾である。様々な受験の事例もある。学年が上がって学習内容も難しくなり、新たな不安も出てくる時期。基本的なことでも気兼ねなく所属の校舎に相談していただきたい。