『成功体験』2014年2月
花まるの教室では、子どもたちが「成功体験」を生むチャンスをたくさん作っています。講師も皆、どの場面で目の前にいるこの子の今日の「成功体験」を作ってあげられるかどうかを、常に狙っているといっても過言ではありません。
それは何よりも小さな「成功体験」の積み重ねこそが、次のやる気や行動につながり、彼らの将来を自力で切り開く土台である、自分自身に対する自信を育むからです。
MVP賞を取ったり、作文が掲載されたりという目に見えて分かる「成功」だけではなく、あきらめそうになったこと、頑張れなかったことさえも、成功体験に変えるチャンスです。
たとえ失敗したとしても、頑張って練習してきたことを出し切ったこと、ひとりでは出来ないと一度はあきらめたことを、次の週には自分の力でやってみようとしてみたその行動、やれない、できないかも、と尻込みした瞬間があっても、本当はやりたかったというその子の心は、もうすでに「成功体験」にできるものです。
園や学校や家で、私たち大人の、ことばひとつで。
「やりきってえらかった、悔しい気持ちも大切だよ」「あきらめなかったのはすごいことだよ」「(誰かのために自分は)我慢したんだね、やさしいね」「信じているよ」
そのことばの積み重ねが、彼らの自己像を作ってゆくのです。
謙遜は必要ありません。子どもたちの目の前で、ことばにして、伝えてあげてください。
私は愛されている、認めてもらえた、信じてくれている人がいるという自分への自信は、彼らが大人になったとき、自分の成功体験を今度は自分で掴みとりにいけるような、逞しい人を育てるはずです。