Rinコラム 『自由って何?―ARTのとびら効果』

『自由って何?―ARTのとびら効果』2016年10月

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 「① じゆうに やりたいように つくってください。」
  おしえてもらったとおりにしなくてもいいし、
  せんせいや なかまのいいところを まねっこするのもだいかんげい。
  まったくおなじものは ぜったいにできません。
  それぞれが、ゆいいつで、せかいいち。
    ―ARTのとびら きはん より
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「帰り道、『Rin先生のは、ホントに自由だから楽しい』と娘が言いました。『ホントに自由って?』と聞いてみたところ、『学校はこれを使って、こうして、こうやってってね。色は自由だけど決まりがいっぱいあるの。Rin先生はちがう。“ホントに”自由なの。』まだ1年生。うまく言葉にはできないようでしたが、気持ちは伝わりました。Rin先生の愛情のこもった『自由』、教えてくれる、でも任せてくれる、作品を認めてくれる…自由の中での責任感や達成感や自己肯定感や…たくさんのことを学ばせてもらっています。そんなこころの成長がとても愛おしいです。」―1年生Sちゃんのお母様より

「いつも学校のことや花まるでのこともほとんどの話さない娘です。なのでワークショップの事も「楽しかった~」と言うくらいかなと思っていました。どうだった?と聞くと、「自然にいるみたいだった」とのこと。「???どういうこと?」と聞くと、「自然の中にいるみたいに、自由な気持ちだった」との答えでした。4月から1年生になり、学童にも入っているので、朝も夜も時間との戦いです。マイペースに過ごす時間はとても減りました。まだその生活に慣れない娘にとって、ワークショップはオアシスだったのだと思います。その日は1日、よく喋り、よく食べ、身の回りの細かいことに疑問を持ち、とても楽しそうでした。心が解放されると、世界が楽しく見えて、たくさんのことが吸収できる土台となるんだなぁと親も勉強になりました。」1年生Kちゃんの―お母様より

「昨日のMちゃんの変化をお知らせします。作ったものを持って、いつもより早く来てくれました。たこマンの時間、テーブル内で発表できても、みんなの前で立って発表できなかったのに、昨日は自分から発表したいと言いました!以前私が指名して発表したときは、緊張して言葉につまることもあったけれど、昨日は楽しそうにできました。パターンメーカーは自分の分を作り終えると他のテーブルに移動して教えてあげようとしていたり。あさがおの時間は、背中がそりかえるくらい、いい姿勢で集中して書いていて、あさがお大賞をもらったり。終わってお母さんに「今日はいいこといっぱいあった!」と充実感いっぱいでした。もうARTのとびら効果、すごいです。」―花まる講師Kさんより

人と話さず、絵ばかり描いていた子ども時代、おじいちゃん先生が自宅で開催していた造形教室に出会えたことが、今の私の土台を作ったように、表現すること、型にはまらない自由な発想を、すばらしいこととして認めてもらえる場所が、ここにならある、とAtelier for KIDsを発見してくださる保護者の方の想いに、感動を覚えます。
 私の母がかつてそうやって、私に必要だった場所を見つけてくれたことを、その感謝の思いが、蘇るからかもしれません。
 表現された何かは、子どもたちの内面が、目に見える形となった創作物。
 それはひとりひとりの、今が凝縮された、その人そのものです。
 こころが、ひとつひとつ唯一で世界一であるのと同じで、その人のこころ(=作品)を見て、自分のこころが何を感じたかを表現しあっていくことが、Atelier for KIDsでのコミュニケーション(=鑑賞)。
 1時間の創作タイム中、全員が、全員のこころを認め合う。
 そのままの自分、であれることを、肯定し続けられる時間。そのことが子どもたちにとって、どれほど重要な役割を果たすのか。子どもたちだけでなく、私たち大人も、この根源的な欲求について、考えるきっかけとなっているように思います。
 Atelier for KIDsは、誰もが自分らしく、じゆうにあれる場所なのです。

RELLO 由実(Rin)