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お知らせ

2019年6月18日(火)

本の「ウラガワ!」第1弾 『タカハマ先生のなやみの不思議』

2018年7月に発売された『タカハマ先生のなやみの不思議』の制作に携わった、弊社の樫本衣里にインタビューを行いました!おかげさまで大好評をいただいている本書への思いをお届けします。

 

■お母さんや子どもたちに伝えたいことがどんどん出てきた

花まる学習会で、さまざまな疑問に答える「なぜなに本」を書くことが決まったときに、「心」編を作りたいと手を挙げました。

花まる学習会に通う子どもたちが「不思議だな」と思うこと、悩んでいること。お母さんたちが悩んでいること、気になっていること。そういった思いに触れる中で、「どういう言葉を今、届けることができるといいのだろう」と都度考え、自分自身の思いを書き留めてきました。いつかその時どきに伝えたい言葉をまとめた日めくりカレンダーのようなものを作ってみたいなぁと思っていたので、この機会にまとめてみたいと考え、立候補しました。

 

お母さんたちに、「我が子は今、一生懸命大人になる練習をしているんだ」と思ってほしい

当初は、お母さんたちに向けたメッセージを書こうと思っていました。お母さんたちと関わる中で、思春期に入った我が子との関わり方に迷っている方がたくさんいるのだなと感じていたからです。

高学年になったからといって、いきなり「大人」になるわけでもなく、色々なことが器用にこなせるようになるわけでもない。でも、保護者の方からすると「もう○年生なんだから」とイライラしたり、不安になったりすることも多くあると思います。

そんなお母さんたちに、この本を通じてリアルな子どもたちの悩みに触れ、「我が子は今、一生懸命大人になる練習をしているんだ」と感じてほしい。そして子どもたちのことを信じて、背中をそっと押してあげてほしいという思いがあったんです。

しかし、思春期にもなると子どもたちは、親の言うことを素直に聞けなかったり、悩みを打ち明けられなかったりします。ですので、お母さん向けではなく、直接子どもたちにメッセージを伝えて、自分で考えるきっかけを作る本にできないか、と考え、今回の書籍の形になりました。

学校の先生がなかなか言えないような、正論ではない、社会の現実も伝えられるよう高濱からのメッセージが盛り込まれています。

 

この本が子どもたちの閉ざされた世界を破る突破口のようになってほしい

子どもたちにとって人との出会いほど大きな影響を及ぼすものはないと感じています。

「この世の中は面白い!」「知らない世界が沢山あるんだ!」と行動を起こして、考えて、自分の芯を作っていく。そんなスイッチのような本になれば、嬉しいです。

人生や子育てには正解はありませんが、自分やまわりの人が幸せになるためには、よりよい「生き方」「考え方」というのは存在していると思います。それを、高濱が書籍内で示している「哲学をもつために」5つのポイントとしてまとめました高濱の言葉もあくまでも一つの信念。人生を「よりよく」していくための行動指針として、自分なりの信念を作っていってほしいと思います。

 

■子どもたちの心に届くように、原稿を一度白紙に戻したことも

執筆開始当初は、まず子どもの実際の声とその答えを集めました。私自身が集めていた子どもの悩み相談や、過去5年分の作文コンテスト(花まる学習会で年1回行っている作文のコンテスト)の文集すべてに目を通し、「なやみ」に関するものを書いた子に届ける言葉を集め、それをラジオの収録のような雰囲気で高濱に質問し答えてもらうという形で、約1年インタビューを続け素材を集めました。

こうして、思春期の子どもたちがどういうことで悩み、疑問に思っているのか非常にリアルな感覚として得ることができました。

最初はそのままの言葉で子どもたちに届けたかったのですが、実際に子どもたちが読んだときにすっと心に届く言葉だろうか、自分ごととして考えらえるようにするためにはこれで良いのだろうか、と立ち止まり、一旦原稿を白紙に戻しました。

そして、ただ「一つの回答を受け取る」だけでなく、書き込みながら考えて行動に移し、何かを感じとってほしい、とワークシート形式に練り直しました。

言葉を直したり、ワークシート形式にしたりするのに、3年ほどを要しました。

紆余曲折はありましたが、自分の教室の子どもたちの顔を思い浮かべながら制作に携われたのはとても幸せな時間でした。

 

お父さんお母さんへ

おうちの方がお手紙を書けるページがあります。そこに今お子様に対して思っていることをそっと書いて贈ってください。

お子様がご両親の愛情を感じたとき、その子が必要としているものが心に届いていくと思っています。

 

■子どもたちへ

なやむことは悪いことではないし、つらいことや悲しいこともいつかはきっとそれが自分の肥やしになる。そう思って、なやむ自分に自信をもってほしいと思います。

なやむということは、自分がより強く、より深くなるための通過儀礼だと思います。

なやむことから、目を背けることなく、逃げることなく、今の場所でじっと悩み続けてください。

そして、外に出て色々な人に会い、色々な世界や景色を見て、心を沢山揺さぶってください。

そんな時間が、きっと皆さんの心を強くし、人生をより豊かなものにしてくれると思います。

 

 

🌸『タカハマ先生のなやみの不思議』

高濱正伸/著
1,200円+税
2018/07/23発売
実務教育出版社

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